NIKE(ナイキ)が手がける新店舗”House Of Innovation New York”について以前レポートをしましたが、今回は第2店舗であるHouse Of Innovation上海001のVMDを紹介します。
コンセプトや新しい顧客体験はニューヨークも上海も似ています。NIKE新店舗の顧客体験については前回の記事で詳しく紹介しています。
NIKEの新店舗にみるデジタルを用いた未来の顧客体験とは?
目次
4フロアぶち抜きの巨大パネル
上海店で圧倒的世界観を誇るのがこの巨大パネルです。なんと吹き抜けになっている地下1階から3階まで続いています。
この巨大パネルで映像を投影するだけで圧倒されますが、デジタルとフィジカルを融合する一工夫がされています。
実は地下のフロアパネルでは、シューズを試着してゲームが行われています。パネル上にライティングされたエリアを追いかけていくゲームでユーザーが速さを競うゲームです。
そしてその結果をランキングで巨大パネルに投影しています。シューズの履き心地も体感でき、ユーザーも楽しめるNIKEらしい演出です。
*この日はイベントの為行われていませんでした。
まるで美術館のようなギャラリーコーナー
1階の入り口付近にはNIKEがつくってきた年代別のシューズが展示されています。展示の仕方もラボ感があってカッコいいですが、当時のデザイン画も飾られているのでまるで美術館のように見入ってしまいます。
ノルタルジーに浸りながら、NIKEがつくってきたカルチャーを再認識するコーナーでした。ファンの心をくすぐったり、ブランド認知から理解に深めたり、とてもよいVMDだと思います。
歴代選手を想うフィッティングルーム
目を引く独特のカラーパネルのフィッティングルーム。よく見ると歴代アスリートの大会時の写真とアワードが記されています。
近年もNIKEが発明した厚底のスニーカーで短距離走の新記録が出ていますが、NIKEがアスリートと共にイノベーションを行なってきたことに気付かされます。アスリートへのリスペクトを感じられます。
マスキュリンなレディースマネキン
店内ではスポーティーなマネキンがベースになっています。印象的なのはマスキュリンなレディースマネキンが多いところです。
中でも足の筋肉を強調したマネキンは珍しいです。力強いマスキュリンな女性像を提唱する新しさがあります。
ヨガウェアコーナーではしなやかなボディラインのマネキンを使用しています。ユーズケースによってマネキンの種類を使い分けしています。
因みにNIKEのマネキンといえば、プラスサイズのぽっちゃりマネキンが起用されているのが最近話題です。
NIKEのプラスサイズマネキンから学ぶアパレルのダイバーシティ
ミニマムな棚什器・ラック
1階のTシャツコーナーは広々とした空間を保つために、棚やラックをミニマムかつシンプルにしています。
ウェアハウス感と無機質さを意図的に出していますが、実際とても見やすいです。Tシャツは柄を確認したいので、上を見上げるとパッと見れるのはとてもよかったです。
近代感とアナログ感
そのほかのVMDは、デジタルをふんだんに取り入れているかと思えばところどころアナログ感があるのも魅力的です。
2階のシューズコーナーの天井にはベルトコンベアで運ばれるスニーカーがあったり、1階のバスケットシューズの展示には無数のケーブルを繋げていたり。
ちょっとしたアナログ感を見せつつも、常に前に進んでいるポジティブな印象を受けます。
さいごに
店内のVMDを通して、アスリートのフィジカルサポートをするイノーべションがあってこそ、ファッション、ストリートカルチャーに落とし込まれてくと改めて感じさせられました。
おまけ情報になりますがその他ユニークな顧客体験といえば、店内でシューズのカスタマイズをオーダーできます。シューレースなどが選択できとても人気がありました。
そしてせっかくNIKEの上海店に訪れるのならオリジナル商品が欲しいところ。Tシャツは「CHINA」「SHANGHAI」のキーワードを入れたものや、「小籠包」の絵柄を入れたものなど、心くすぐる限定商品が購入できます。
紙袋もアイコニックで、買い物後の高揚感が増しました。VMDを拝見しながら楽しいお買い物をさせて頂きました!
今回訪れたNIKE上海の店舗情報です。
【住所】
中華人民共和国 Shanghai Shi, Huangpu Qu, Nan Jing Lu, Nanjing Rd Pedestrian St, 819号百联世茂国际广场